子供の近視予防をする有効な手段のひとつとして、目によいとされている成分が配合されているサプリメントを摂取したり、そういった成分が入っている食材を多く利用したりするという方法があります。 こうした成分は、直接的に近視予防として役立つわけではありませんが、目の疲れを癒してあげたり、 目の健康を維持してあげたりすることで、近視を加速する要因となりうる目の疲れなどを抑制してあげること はできると思います。
たとえ眼球の成長とともに近視が進むことはある程度仕方がないことだとしても、毎日の生活の中で 目を使いすぎることによって、少しでも視力が悪くなることは避けてあげたいものですよね。 そのためにも目によいとされている成分等に注意をしてみることは、お子様にとっても、さらに ご家族にとってもよいことであると考えます。目によい成分に注目することは、専門機関に行かず とも、お子様の食事の用意をされる際にちょっと気をつけてあげるだけですぐにできることですの で、ぜひ実践していてください。
また、錠剤や顆粒状のサプリメントによって、目によいとされる成分を摂取される場合には、 子供でも摂取可能なものとそうではないものとがあるようですので、注意していただきたいと 思います。サプリメントによって、健康食品扱いであったり、特定保健用食品扱いであったりと その扱いは少しずつ違うものになっています。サプリメントの形で摂取される場合には、説明書きを よくお読みになられてから摂取をしていただきたいと思います。最近では、ドラッグストアや薬局、 コンビニエンスストア、スーパーなどでも手軽にこうした有効成分が配合されているサプリメント を入手することができるようになってきました。近頃目が疲れ気味だという大人の方にも、こうした 成分が配合されているサプリメント等はおすすめできるものになっていると思います。では、実際に 目によい成分にはどういったものがあるのでしょうか?
ここでは、目によい効果をもたらすと考えられているいくつかの成分をピックアップして少し 詳しくお話をしていきたいと思います。
目によいとされている成分はたくさんありますが、子供の近視予防という観点からこうした成分に ついて考えていくと、子供が摂取することで、目のほかにもよい効果をもたらしてくれることが期待 できる成分を積極的に摂取するようにされるとよいのではないかと思います。例えば、少し前に話題と なった成分である「DHA」は、子供の近視予防という点から見ても、子供に与える成分としても良い 成分なのではないかと思います。
「DHA(ドコサヘキサエン酸)」には、ご存知の通り、脳細胞を活性化してくれる効果があると考えら れています。DHAは、主に魚類に含まれている成分になりますので、子供の好きな食材に含まれている 成分であるとは言いがたいかもしれません。しかし、DHAは、脳細胞を活性化してくれる効果を期待する ことができる成分になりますので、記憶力がよくなったり、集中力があがったりする効果があると考えられて います。こういった脳細胞に関する効果だけではなく、DHAには、視力を回復させる効果もあると考えられて いますので、子供の脳細胞の活性化だけではなく、子供の近視予防のためにもぴったりな成分であるといえる でしょう。直接的に視力の回復に役立ってくれると考えられる成分はそれほど多くはありませんからおすすめです。
人間は何かを見たときに、網膜上に映像が映るようにピントを合わせようとします。このとき、人間がピントを 合わせようとしている網膜のほとんどは、このDHAという成分でできていることがわかっています。 DHAは、体内では生成されていない成分になりますので、きちんと食事などと一緒に身体の外から中へ摂取を することが大切な成分になると考えられます。子供の場合は、DHAが多く含まれている魚類などを好まない 傾向にあるとは思いますが、ハンバーグやつみれ状にしてわからないように食事に紛れ込ませたりしても よいと思いますし、ある程度の年齢であれば、脳にとっても目のためにもDHAが必要であることを話して、 積極的に取るように心がけさせるのもよいと思います。
ただ、脳や目によく、脳細胞を活性化し、視力を回復させてくれる効果のあるDHAですが、あまり過剰に摂取 しすぎてしまいますと、ケガをしたときなどに血がなかなか凝固してくれなくなってしまう可能性も秘めて いますので、念のため過剰摂取にはお気をつけいただきたいと思います。どんなに身体にとって必要不可欠 な成分であったとしても過剰に摂取することは身体によくない影響を及ぼしてしまいかねないものですから、 DHAに限らず、気をつけていただくことも必要ではないかと思います。こうした有効成分は、少しだけ多めに とることを心がけていく、という形で摂取をされていくことをおすすめしたいと思います。
DHAのほかにも視力回復に役立つと考えられる成分があります。DHAと比べると摂取する機会はそれほど多く ないものになってしまうとも考えられますが、視力を回復してくれる効果を期待できる成分として、 もうひとつ、「アントシアニン」を挙げてお話をしていきたいと思います。
「アントシアニン」は、よく目に良いと言われている食材のひとつであるブルーベリーに配合されている 成分になります。アントシアニンは、視力を回復してくれる効果のほかにも眼精疲労にも効果的であると 考えられている成分になります。最近の子供たちは、インターネットやビデオゲーム、テレビや携帯用ゲーム 機の小さな画面、電子辞書などといった液晶画面や動く映像、文字等を見る機会が昔の子供と比べ、かなり 多くなっていると考えられます。子供ですから、それほど目の疲れを感じることはないとも考えられますが、 だからといって目によい状況であるとは言いがたいものですよね。子供の目もさまざまな影響を受けて、疲れて いるとも考えられます。アントシアニンには、視力を回復してくれる効果とともに、目の疲れを癒してくれる 効果もあると考えられていますので、これもおすすめします。
また、アントシアニンは特に暗いところで目がよく見えるようになる効果を持っているとも言われている成分に なります。ご年配の方の中にも夜になると目が見えにくくなる方がいらっしゃると思いますが、子供も暗い ところでは目が見えにくくなる傾向があると言われています。アントシアニンを摂取することによって、視力 回復の手助けになるだけではなく、一時的ではありますが、暗いところでも目が良く見えるようになる効果を 期待することができると考えられています。
しかし残念なことにアントシアニンのこういった効果は一度摂取すれば長い間続くというわけでは ありませんので、恒常的に摂取するように心がけていくことが必要だと考えらています。 それが難しいのであれば、アントシアニンを摂取するのは、たくさんゲームをしたり、勉強をしたりして お子様の目が疲れていると考えられる時でもよいと思います。幸運なことにアントシアニンはブルーベリー に多く配合されている成分になりますので、ブルーベリージャムなどを使ったお菓子を用意したり、朝食用 にブルーベリージャムを常備したりすることでも摂取をすることができます。また、ブルーベリー果実の入った お菓子(グミキャンディや飴など)やジュース等で摂取することもできますので、子供にも摂取しやすい成分 だと思います。もちろん、アントシアニンを配合したサプリメントも提供されていますので、そういった サプリメントを摂取されてもよいのではないかと思います。
子供の近視を予防するためには、毎日の食事もとても大切なことであると考えることができると思います。 最後にもうひとつ、目を正常な状態に保ってくれる効果を期待することができる成分である「ビタミン」に ついても少しお話をしてみたいと思います。
「ビタミン」と言ってもその種類は非常に豊富で、さまざまな特性を持っている成分になります。その中でも目 によいと考えられている成分は、「ビタミンA」や「ビタミンB1」という種類のビタミンであると考えられます。
「ビタミンA」は、身体にとって重要な成分である脂溶性ビタミンの一種になります。ビタミンAには、 主に動物性の食材に含まれている「レチノール」と呼ばれている成分と植物性の食材に含まれている 「ベータカロチン」と呼ばれている成分との2種類があります。(ただし、レチノールとは違い、ベータカロチン は、人間の体内に入ってからビタミンAに変化する成分になりますので、レチノールとは少し違っている と考えられているようです。)ビタミンAは、目だけではなく、髪や皮膚、粘膜を正常な状態に保ってくれる 効果があると考えられています。ビタミンAが欠乏すると夜盲症になることもありますので、ベータカロチンが 豊富に含まれている緑黄色野菜嫌いのお子様には、ウナギなど動物性のレチノールを摂取するように心がけて あげることも大切なのではないかと思います。ビタミンAは、目の網膜で活躍している成分にもなりますので、 子供の近視を予防するために必要な成分であると考えることができると思います。
「ビタミンB1」は、眼精疲労に効果的であると考えられている成分になります。ビタミンB1については、それほど 欠乏を心配する必要はないかもしれませんが、ビタミンB1を摂取することで、目の疲れを癒すことができると 考えられますので、試験勉強などで目が疲れ気味のときなどに摂取するとよいのではないかと思います。
これらビタミンは、不足してしまうと欠乏症になってしまう可能性もあるのですが、それと同時に過剰摂取を してしまうと身体によい成分のはずが、身体によくない影響を与えてしまうことも考えられる成分になります。 普通の生活の中で摂取を心がけるくらいでは、過剰摂取に陥ってしまうことはそれほどないとは思いますが、 子供の身体は大人に比べて小さいため、大人なら問題のない量でも過剰摂取に近い状態に陥ってしまうことも 十分考えられますので、注意していただきたいと思います。