子供の近視を進行させる現代の大敵と言えば、テレビやビデオゲーム、携帯ゲームなどの電子機器であるといえます。ここで問題なのは、ゲームをすることよりも、むしろゲームを長時間にわたってし続けることであると考えます。最近の子供たちは、遊びだけではなく、勉強用としてもこうしたビデオゲームや携帯ゲーム機等を使用していることがありますよね。普通のゲームにしても、何もしないでいるよりは、文字を読んだり頭を使ったりすることになりますから、脳のトレーニングとして十分役立っていると考えられます。また、ゲームに限らず、ちょっとした漢字を調べるときや、英単語などの意味を調べるときにも電子辞書やパソコンを利用している子たちも多いのではないかと思います。昔とは違い、こうした電子機器を利用する機会も時間も増え続けていますよね。最近では、塾や通信教育の場としてインターネットを利用している教育機関もあります。現代の子供たちにとって、ゲーム機だけではなく、パソコンや電子辞書、携帯電話といった類のものはなくてはならないものになりつつあります。しかし、これらを長時間続けて利用することは、目にとってはよい状況であるとは言いがたいものです。
そこで、子供の近視予防のために大切なことは、テレビやゲーム、パソコンなどをできるだけ長時間続けて使用することのないように気をつけてあげることです。。例えば、1時間ごとに目を休める時間を取り、近くにある画面や文字ではなく、少し遠くにあるものや部屋の外を眺めるようにするというだけでもだいぶ違います。また、おやつの時間やお茶の時間を設けて、一度その場を離れるようにするのもひとつの方法です。長時間続けて同じような距離から同じものを見続けること自体、あまり目にとってよい状況であるとはいえません。ずっと同じような距離にあるものを見続けていると目が疲れて凝り固まってしまいますので、注意が必要です。そうなってしまいますと、次にほかのものを見たときにピントをすぐに合わせることが難しくなってしまいますので、テレビやゲーム、パソコン等に限らず、本やコミックなどを読まれる場合にも長時間にわたることのないように気をつけてあげていただければと思います。
時間だけに限らず、あまり近くで画面や文字を見続けないように、ある程度の距離をもって見るようにしてあげてください。ずっと同じものを同じような距離から見続けることは目を疲れさせてしまい、近視になる要因を作ってしまうことになりかねません。テレビを見たり、ゲームをしたり、本を読んだりするときに、両目の位置が同じくらいの高さ、位置にあるようにすることも近視を予防するために大切なことです。お子様が寝転んでテレビを見たり、本を読んだりすることで、両目と見ているものとの距離に差が生じてしまうことになりますよね。そうしてしまいますと見ている対象物との距離の差が両目の視力に差を付けてしまうこと(不同視)もあります。両目の視力が大幅に違ってしまうことは将来大きな問題になってしまいかねませんので、注意をしてあげてください。
そして部屋の中の明るさについても注意をしていただきたいと思います。暗い部屋で電気も付けずにゲームを続けたり、テレビやパソコンを見続けたりすることは、成長過程にあるお子様の目にとってあまりよいことであるとは言えません。特に手元がよく見えないところで本やコミックの小さな文字を読み続けることは、目を近視にしてしまうおそれがありますので、気をつけてください。