オルソケラトロジーの仕組み

オルソケラトロジーは、専用のレンズを使用することで、近視の状態を正視の状態に近づけようとする矯正治療法の一種です。オルソケラトロジーの意味がわかったとしても、どうしてオルソケラトロジーのレンズを使用するだけで目がよく見えるようになるのかがわからないと安心して治療を受けることができませんよね。では、オルソケラトロジーのしくみとは、いったいどういったものになっているでしょうか?

オルソケラトロジーで使用されるレンズは、一般的なハードコンタクトレンズと同じような形をしているものになります。ハードコンタクトレンズとは違う、「高酸素通過性コンタクトレンズ」という特殊なデザインのコンタクトレンズになります。オルソケラトロジーで使用されるレンズには、少しずつ改良を重ねられています。現在主に使用されているレンズは第4世代と呼ばれているレンズで。オルソケラトロジーのレンズは、普通のハードコンタクトレンズとは違い、いくつもの異なるカーブを持つレンズになっています。普通のハードコンタクトレンズのカーブは、カーブのデザインこそ製作会社によって違うものの、ひとつのカーブによってできているものになっています。しかし、オルソケラトロジーで使用されているレンズのカーブは、第4世代と呼ばれているものでは、ひとつのレンズに5つもの異なるカーブと4つの接続部分という非常に複雑な構造をしているものになっています。

オルソケラトロジーはこの複雑な構造を持つレンズを夜寝る時に着用し、朝起きてから取り外し、日中は裸眼で過ごせる矯正方法になっています。オルソケラトロジー専用のレンズを使用することで、近視の状態にある目の屈折異常を正視に近い状態に矯正することができます。基本的には目の角膜の中心部分を一時的に平らな状態にして、網膜上にしっかりとピントが合う状態にすることを目的としてレンズを着用します。近視とは屈折異常の一種であり、網膜よりも前にピントを合わせてしまっている状態です。網膜上でピントを合わせることができれば、よく見える正視の状態にすることができるので、オルソケラトロジーでは、角膜の中心を平らな状態にすることで、一時的にこの屈折異常の状態を改善することができるようになっています。

オルソケラトロジーのレンズは夜寝ている間にだけ着用するもので、普通のコンタクトレンズのように目にごみが入って目を傷つけてしまう可能性は低いと考えます。夜、寝ている間にレンズを着用して、昼間はどうするの?という疑問をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、オルソケラトロジーでは、朝レンズをはずした後は、メガネやコンタクトレンズといった矯正器具を使用しなくても、一時的に正視の状態に近い状態を作り出すことができる治療方法ですので、昼間は裸眼で過ごしていただくことができるものです。オルソケラトロジーを始められたばかりの頃は、夜寝ている間にレンズを使用することに違和感をお持ちになる方も多いようですが、それはコンタクトレンズを利用されたことがある方なら最初に誰もが感じられた感覚と同じようなものでしょう。それも、使用していくうちに慣れてくるにと思います。

オルソケラトロジーを使用されている方の中には、最初のうちは毎日レンズを使用しないと見えるようにならなかったが、しだいに数日に一日の割合でレンズを夜着用して寝るだけで視力を保つことができるようになったとおっしゃる方もいらっしゃるいます。オルソケラトロジーは、近視や乱視の度合いや角膜の柔軟性など、個人的な状態によって効果が変わってきますので、治療前には必ずオルソケラトロジーの適性検査を受けることになります。では、オルソケラトロジーの適性検査を受けてから、実際に治療に入るまでの間に注意すべき点とはどういった点になるのでしょうか?次にオルソケラトロジーの施術に入るまでの注意点についてお話していきたいと思います。

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